大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)1668 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの上告趣意について。

論旨は量刑不当の主張に帰するから適法な上告理由とならない。

被告人B及び同Cの弁護人関口保二の上告趣意第一点について。

自白を補強する証拠は、それによつて自白の真実であることが肯認できるもので

あれば足りる。また共同審理を受けた共同被告人の供述は、それだけでは完全な独

立の証拠能力を有しないが、被告人の供述を補強する場合には、合わせて完全な独

立の証拠能力を形成するもので、共同被告人の供述自体を更らに補強する他の証拠

を要するものでないこと、当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第七七号同二四年五

月一八日大法廷判決)の示すとおりである。本件第一審判決が証拠として採用した

検察官に対する被告人B及び同Cの供述調書中の記載を調べてみると被告人両名は

各々所論麻薬を譲渡した事実を自白している。第一審判決はこれに加えるに、相被

告人の検察官に対する供述調書中の記載等を補強証拠として採用し、これ等を綜合

して判示の犯罪事実を認定したものである。(論旨は、被告人Bにつき同人が公判

において麻薬であることを否認しているとということを根拠として第一審判決を非

難しているけれども、同判決は前記のようにBの検察官に対する供述調書中の記載

を証拠として採用しているのであるから、所論のように共犯者の自白のみを証拠と

して処罰したものでない。)そうして右当該共同被告人等の供述によれば被告人等

の各自白の真実性を肯認するに足りる。そうだとすれば、それ以上に所論の物件が

麻薬であつたか否かの事実につき必ずしも専門家の鑑定等の方法によつてこれを認

定することを要するものではないこと、前記判例の趣旨に照らして明らかである。

それ故第一審判決にはこの点について違憲なく、これを維持した原判決にも所論の

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ような違憲はない。論旨は採用することができない。(なお昭和二六年(あ)第一

三九一号同二八年二月二四日第三小法廷言渡判決参照)。

同第二点について。

論旨は単なる法令違反の主張に帰し適法な上告理由とならない。

被告人B及び同Cの弁護人高橋岩男の上告趣意について。

論旨の理由なきこと上記関口弁護人の上告趣意第一点について説明したとおりで

ある。 なお記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべき事由は認められない。

よつて刑訴四〇八条に従い、裁判官全員一致の意見を以て、主文のとおり判決す

る。

昭和二八年三月二四日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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